本と本屋

長く一緒に働いていた同僚が辞めることになり、その知らせを聞いたときは、まあ流動的な業界だしそんなもんだよなとは思ったが、最近ちょっと忙しくて、オフィスでひとりで作業してたら、どんどん、あ、結構ショックだったんだなーと思って、それでもう、まったく仕事は終わっていないが切り上げちゃって、通勤の途中にあるわりと大きめな本屋に立ち寄って、気になってた本を思うままに手に取って、買うでもなくパラパラめくってたら、回復した。でかい本屋って、ヒーリング効果あるよな。ていうか本屋って、もちろん本という商品を売る店ではあるんだけど、本は基本的にひとりで読むものだから、本屋にいる人たちも基本的に孤独で、そんなふうに孤独でいることを受け止めてくれる場所が、しかもこんなに都心の、街の真ん中にあっていいんですかと思う。本って、書かれている情報を、印刷という技術によって複製して多くの人へ広める機能と、物として魅力的で、所有できる機能があって面白い。僕は基本的に電子書籍で買いたい、いつでもデータを持ち歩けて取り出せることが、お守りみたいになるから。でも装丁が凝ってたりするとePubは組版やレイアウトが再現できてなくて、なんかもったいないから、気になった本は本屋で手に取ってみないと買えない。これは情報が欲しいのか、物が欲しいのか判定しないと買えない。本屋さんの本棚はショーケースであり、立ち読みは試着、みたいなどうでもいいことを考えながら歩いていたら、在庫検索の端末の画面にシステムメンテナンスの文字が表示されていて、これもPHPで動いてたんだなと思って、それで仕事に引き戻された。